売れているキャバ嬢は自己投資している

売れているキャバ嬢を見ていると、1日2時間くらいはおしゃれをしたりダイエットに励んだりと、自己投資に使っています。

私の自己投資は運動と読書です。閉店後も片付けや管理業務があるので、帰宅するのはたいてい明け方ですが、午前10時には起床してジムに通っています。

自分の成長を実感するのが楽しいので、苦にはなりません。読書は自己啓発書を中心に、最低でも月に1冊は読むようにしています。

私が時間を大切にするようになったのは、銀座で黒服をしていたときにお客様から次の言葉を聞いてからです。

「毎日8万6400円をもらえて、それをその日中に全て使い切らないといけないとしたら何に使う? 考えてごらん。1日は8万6400秒だ。同じように真剣に考えて使わないともったいないよ」。

まさに「時は金なり」をリアルに表した至言だと思います。

お客様がいつもと違う動きをした理由

キャバクラには、夜の街ならではの気遣いが必要とされることがあります。

たまにあるのはこんなケースです。いつも二人組で来店されるAさんとBさんがいます。

ある日、Bさんが別のCさんと一緒に来店しました。キャバ嬢は、「Bさんが来ているよ」とAさんに連絡をしようとしましたが、私は止めました。お客様がいつもと違う動きをするのには何か理由があるのだろう、と勘が働いたからです。

後で分かったことなのですが、Bさんは来店していることをAさんに知られたくなかったようです。二人で来店するとき、お会計はいつもAさん持ちでした。Bさんはお金がないフリをしてAさんに奢ってもらっていたのです。

黒服ムラカミ『黒服の手帳 カリスマキャバクラ店長が教える「部下を動かす」技術』(小学館クリエイティブ)
黒服ムラカミ『黒服の手帳 カリスマキャバクラ店長が教える「部下を動かす」技術』(小学館クリエイティブ)

Cさんと来店して普通にお金を払ってることが分かったら、Aさんとの関係にヒビが入るでしょう。もしキャバ嬢がAさんに連絡していたら、もう二人とも来店してもらえなくなっていたかもしれません。

キャバクラは接待に利用されることもあります。いつもは私服のお客様がスーツの場合、接待の可能性を考えます。

接待する側の人は、普通は指名をしません。接待される側からすると、自分だけ楽しんでいるように見えるからです。

いつも指名されているキャバ嬢は「なんで今日は指名じゃないの?」と不安な様子になることがあります。そんなときは私がこっそり、お客様と話をし、場合によっては裏で指名を伺うこともあります。

お客様の変化には敏感に気づき、事情を察した上で協力する姿勢が必要です。

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