嫌な印象なく自分の意見を伝えるにはどうすればいいか。法人向け研修会社を営むコンサルタントの安田正さんは「優しくて思いやりが深い人は、共感力がマイナスに作用すると、相手への配慮から自分のことが後回しになってしまう。無理な頼まれ事をもちかけられた場合は、一度イエスを言ってから質問するといい」という――。
※本稿は、安田正『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
優しくて思いやりがある「共感力」を10倍魅力的に見せる方法
「共感力」で魅せるために
「共感力」とは、相手の心に寄り添って考え、行動する力のこと。
このタイプの人は、何事も気持ちよく進められるよう細やかな配慮ができるため、次のような特徴があります。
○ 「空気を読む力」に長けている
○ 対応が懇切「丁寧」
○ 「人当たり」がよく、すぐに打ち解ける
○ 穏やかで、「マイペース」
○ 何事にも前向きに取り組む「モチベーション」がある
こういう特徴がいい形であらわれていると、
○ 新しい環境にもすんなりと受け入れられる
○ 効果的な言葉をサラリとかけられる
○ 面白いほど会話が弾む
○ 相手とペースが合う
○ 目標・ノルマを次々と達成していける
という「いい循環」を巻き起こす、魅力的な存在になります。
優しくて思いやりが深い人、細かい気くばりができるタイプの人たちはみな、「共感力」を上手に活かしているのです。
一方で、この特徴が裏目に出てしまうと、相手を思ってやっていることが、一方で自分の首を絞めることにつながりかねません。
寛容で察する力に長けているが、自分の意見が言えない……
相手を優先するあまり、自分を後回しにしてしまう……
こういったことに心当たりはありませんか。
「共感力」を活かして、より魅力的で活躍できるようになるにはどうすればいいのでしょうか。
具体的な例をあげながら、見ていきましょう。