自分の悩みだけを志望動機にしてはいけない

【自分がつらいので心理学】

最後3つ目、自分が悩んでいるから心理学科志望はダメです。めっちゃ多いです。

心理学は基本的に自分の心ではなく他人の、人間一般の心を扱う学問なのです。臨床心理士や公認心理師という仕事は、他の人を助けられなければならない。自分や友だちや家族のことで心理に興味を持つきっかけがあるのはわかります。でも、それは志望動機ではなくて、やっぱりきっかけでしかありません。

山内太地『偏差値45からの大学の選び方』(ちくまプリマー新書)
山内太地『偏差値45からの大学の選び方』(ちくまプリマー新書)

きちんと心理学を学んでこういうことがしたいんだという、自分の悩みの先にある、社会に貢献することを意識して志望動機を言わなければ、大学側がウンザリしてしまいます。あとたとえば、友達の悩み事の相談に乗ることが好きだからというのもあまり良くないです。それは、心理学で扱う分野の一つに過ぎません。

カウンセリングだったり臨床心理学だったり。実際の心理学というのは、統計学であり、医学的な部分もあり、理系なのです。また、数学や理科ができたほうが良いので、文系だとも思わないほうがいいです。それも踏まえて、真剣に心理学を目指しているということをきちんとPRできなければ難しいと思います。

ということで推薦で落ちる人のダメな志望理由3つでした。みなさんは同じてつを踏まないように、きっかけの先を意識して志望動機を作りこんでください。そうすれば合格に一歩近づけます。

【関連記事】
【第1回】見かけの偏差値以上に就職実績がいい…全国に16校ある「旧高商」と呼ばれる国公立大学の名前
「かつては東大卒よりも価値があった」47都道府県に必ずある"超名門"公立高校の全一覧
早慶ダブル合格者はどっちに進学するのか…この数年で急速に「早稲田有利」になっているワケ
仕事ができる人は知っている…「よろしくお願いします」より効果的なメールの締めのフレーズ
「私は聞いていない」という上司はムダな存在…トヨタ社内に貼ってある「仕事の7つのムダ」のすさまじさ