事前に「嫌な質問」に慣れておいたほうがいい
たとえば、工学部機械工学科志望なのに、野球をすごく頑張って甲子園に行きましたというのは関係がないですよね。しかし、関係するように話すことはできます。野球をやっているときにこういうことを考えていて、スポーツに関わる機械、テクノロジーの勉強がやりたくなった、自分なら誰よりも選手の気持ちがわかるはずだと。頑張ってきたことと、入りたい大学が結び付いていないといけないのです。志望動機だけでは上手くいきません。
第1志望の大学をしっかり調べて、褒めちぎるのは悪くありません。しかし、それでは50点なので、あなた自身を褒めちぎることもしてください。志望動機と自己PRは同じくらい大切です。これは受験時だけでなく就職の面接でも同じです。
親、友達、先生に面接練習に付き合ってもらい徹底的に対策をしてください。悪いところ、ダメなところをたくさん突っ込んでもらってください。これは突っ込む側の力量も問われますので、友達とだけやるのはやめたほうがいいですよ。
突っ込む力量というのは、たとえば「新潟県立大学に入りたいです」と言ったとします。そしたら「あなた自分が新潟に住んでいるから入りたいのでしょ? もっと他の理由ないの?」というように相手が嫌がるところ、嫌なことを質問できることです。これに対して申し分なく答えられるようにしておけば本番では失敗しません。練習で嫌なことは聞かれておいてください。
「地元だから」はまったく理由になっていない
そして、想定問答集を作ってください。嫌なことを聞かれた場合の返答を徹底的に練習をすることが重要です。質問をする側は、相手の弱いところを突いてください。もちろん、面接対策がこれですべてということではありませんが、私はここが基本だと思います。
推薦で落ちる人のダメな志望動機3つをご紹介します。どれもあなた個人にとっては大きな理由でしょうし、否定するわけではないのですが、実際問題としてこれはやめたほうがよいというものです。
【地元だから】
まず1つ目、地元だからはダメです。特に地方の人は気を付けてください。秋田県に生まれたから秋田大に入りたい、福井県に住んでいるから福井大に入りたい……という人、本当に多いです。でも、冷静に考えてください。その理由、あなた以外の人もそうですよね。
隣の高校の子も秋田大に入りたい、福井大に入りたいと言いますよね。地元だから入りたいという理由で、大学側があなたを必要と思うかどうか、真剣に考えてください。あなたでなければいけない理由がそれでは決め手にはなりません。その理由であれば、隣の子でもいい訳です。家から近い、地元の大学が良いのはもちろんわかります。でも面接でそれを言ってはいけません。それでは他の人と差がつきません。