「宮内庁関係者」の正体
そのことに関連して、同氏が以前、自身の週刊誌でのコメントについて、ネット番組で以下のように述べていた事実を紹介しておく(「Front Japan桜」令和3年[2021年]5月27日配信)。
「週刊誌の記事の書き方は私もある程度知ってますけど、私に30分電話かけてきて、私の話で5ページ特集組みますよ、時に。で、私はある時は宮内庁関係者、ある時は官邸関係者。……ということで、……週刊誌は情報の出所(の記載)があるんですけど、必ずしもカギ括弧(「宮内庁関係者」の意)が正しいというわけではありませんので。……カギ括弧(付きのコメント)でしゃべる宮内庁の関係者(正式な職員)はいるわけないんですよ」
興味深い証言だ。①~⑧の記事には、先の「皇室ジャーナリスト」以外にも八木氏の発言と共通する匿名の「宮内庁関係者」などのコメントを見つけることができる。この正直な証言は、今回の一連の「お相手(?)」報道の背景を探る上で大いに参考になるだろう。
それにしても、部数の減少が続く週刊誌にとって、芸能ネタも訴訟リスクが高まる中、皇室報道は“おいしい”コンテンツという話を耳にする。読者の関心が高く、先の“30分の電話で5ページの特集”という証言もあるように取材に手間がかからず(同じような情報を繰り返し使い回している例も珍しくない)、雑な記事でも相手からの反論やクレーム、法的手段などの反撃の心配がほとんどない――というのが、その理由らしい。
しかし、そのような報道が当事者の方々をこれまでどれほど傷つけ、苦しめてきたか。特に、未婚の皇族の幸せなご結婚をどれだけ妨げることになるか。少しは省みる必要があるのではないか。