相次ぐリストラの背景にある「新たな成長機会」

しかし、すべての分野でコンサルティングの需要が減少しているわけではない。米国では、マイクロソフトなどが“チャットGPT”をはじめとする生成型のAIを用いた新しい広告サービスなどのビジネス創出に取り組んでいる。IBMは既存分野でリストラを進めつつAI関連の事業運営体制を強化している。

加えて、台湾問題の緊迫感は高まっている。世界の工場としての中国経済の成長鈍化懸念も上昇している。それらを背景に、世界全体でインドやASEAN地域の新興国、さらには企業の本国に近い場所に生産拠点などを移す動きも激化している。

世界規模で供給網の再編に取り組みつつ貿易管理体制を強化するためにも、企業はコンサルティング企業の助言を必要とする。コンサル業界でのリストラは、世界経済を支えたIT先端企業の成長性が鈍化し、新しい成長の機会が模索されていることの裏返しといえる。

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