変革が相次ぐ現在のビジネスでは考え続けることが求められる。ビジネスに有効な考え方とは何か、問題解決のプロフェッショナルにその真髄を聞いた。

会社から、利幅の大きい高額商品を企画せよと命令されたとしよう。実はここでも重要なのは論点の設定だ。「どのような商品なら高く売れるか」と論点を設定すると、高額商品が容易に売れないデフレの壁にぶち当たる。この難問に取り掛かる前に「本当に高額商品が必要なのか」と疑ってみることが大切だ。

会社から論点を与えられたときには、まず論点の目的を考えたほうがいい。高額商品を企画する目的はさまざまだが、ここでは、もともと「下がり続ける利益率を改善したい」という経営陣の要望から始まった話だったとする。ならば、利益率を改善する手段はほかにもある。例えば生産や流通を見直したり、先に述べたように市場を深掘りして売り上げを増やせば、利益率の改善は可能だ。