イヤホン使用者は周囲に迷惑をかけている
イヤホンは音楽を聴くだけでなく、ナレーターや声優が本を朗読してくれるサービスなどもありユーザーが右肩上がりに増えている。そうした影響もあり、筆者の感覚では普段のランニングでは半数近くがイヤホンを装着している印象だ。公園内でも道幅が狭い場所ではイヤホンランナーを抜くのに苦労することがある。正直、とても迷惑している。
現在、自転車を運転中のイヤホン使用は多くの都道府県条例で禁止されている。個人差はあるが、ランニング時は自転車に近い速度になる場合もある。それぐらい“危険”な存在だと認識している人は少ないだろう。曲がり角などで激突するケースがあれば、イヤホン装着のランナーの過失になる可能性が高いのではないか。
ランナーだけの問題ではない。イヤホンはいたるところで迷惑をかけている。ふたりが十分に通れる階段などでも中央部分をゆっくり歩いて、背後の気配に気づかない人や、混雑した電車内でも詰めてくれない人はたいていイヤホンをしている。イヤホンをしながら同時にスマホを操作している人は最悪だ。聴覚だけでなく、視覚も限定されており、周囲に不快な思いをさせている可能性がある。
またイヤホンをしていたために、踏み切りの警報音が聞こえず、電車にはねられるという痛ましい事故も度々報道されている。
どこでも好きな音楽を聴くことができるのは素敵なことだが、他人に迷惑をかけてはいけないし、自身の身を守るためにも、屋外でのイヤホン使用は考え直すべきだろう。耳をふさがない骨伝導イヤホンなら、音楽を聴きながら外の音も聞くことができる。ランナーだけでなく、屋外でイヤホンを使うすべての方のマナーアップに期待したい。