想像力を高めるにはどうすればいいのか。明治大学の齋藤孝教授は、講義で「アフリカ人が5時間かけて行う水汲みを1時間に短縮するにはどうすればいいか」という問いを投げかけるという。その「答え」を導くまでのプロセスとは――。

※本稿は、齋藤孝『もっと想像力を使いなさい』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

ウガンダで水を運ぶ子ども
ウガンダで水を運ぶ子ども(写真=Shafiq Kayondo/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

「できたらいいな」という想像力がアイデアを生む

漫画『ドラえもん』は、「こんなことができたらいいな」とのび太くんが望むと、「飛んで行きたい」時には「タケコプター」、「今すぐあそこに行けたらいいのに」という時には「どこでもドア」、明日試験で一夜漬けで暗記しなければならない時には「アンキパン」と、多くの願望が道具という形で表されています。

この「こんなことができたらいいな」も、自分の想像力にアクセスする鍵として使えます。みなさんも自分で「こんなことができたらいいな」ということを考えてみて、それに対してドラえもんのように、解決できる発明品を自由に想像してみましょう。

この考え方は、企画を立てる仕事にも応用できます。「必要は発明の母」です。必要性からアプローチすると、比較的アイデアは出やすくなります。

アイデアの生み出し方には、他にもさまざまあります。例えば、既存のものAとBを組み合わせて、ABという組み合わせを初めて見つければ、それもクリエイティブな発想になります。

「あれ、もしかして、これとこれをつなげると、面白いのでは」と想像力が働くと、それが新しいものを創造することにもつながるかもしれません。

そのためには、想像力のスイッチを常にオンにしておいて、何かきっかけを発見した時に、「これはヒントになるかも」と逃さないことです。

卵の透明パックが生まれた経緯

スーパーマーケットに行くと卵が売られていますが、たいてい透明パックで売っています。この透明パックは日本生まれだそうです。

これはNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」でも紹介されていましたが、昭和40年頃の高度経済成長期にスーパーマーケットが登場し、卵を大量に積み重ねて陳列する必要が出てきました。