男性から金品をもらう見返りに食事などをする「パパ活」は、女子高生にも広がっている。パパ活を紹介する「交際クラブ」で面接官を務めた日向琴子さんは「進学校に通う『ユキちゃん』は、3万円をもらって56歳男性と会っていた。そこにはアルバイト以外で稼がなければいけない事情があった」という――。
デートするカップル
写真=iStock.com/tdub303
※写真はイメージです

「交際クラブ」面接官が見た女子高生のパパ活

女性が男性とデートをし、見返りに金銭的な援助を得る「パパ活」。援助交際と呼ばれていた時代と比べるとカジュアルに感じるためか、若者の間で「パパ活ブーム」が起こって久しい。

パパ活には、ツイッターやアプリなどで相手を探すオンラインのものと、水商売や風俗、ギャラ飲み、パパ活女子を紹介する「交際クラブ」など、オフラインで相手を探すものの2種類がある。実際に、交際クラブの運営会社に勤務し、クラブに登録しようとする女性やパパ候補の男性と面接を行っていた経験を持つ筆者は、交際クラブに集まる男女の人間性を掘り下げ、『ルポ パパ活』(彩図社)にまとめた。

取材の過程でパパ活に手を染める女子高生を目の当たりにしたとともに、日本の学校教育現場で見逃されている、ある問題点に気付いたという。

女の子に支払った額は合計3200万円

18歳の現役女子高生を連れてインタビュー場所に現れたのは、都内でIT関連の会社を経営している成瀬明宏氏(仮名)、56歳。年収は4000万円で、千葉県某所の高級住宅街にある一戸建ての自宅で妻と2人の子どもと生活している。

成瀬氏が交際クラブに登録したのは2019年のことだ。女の子に払うお手当ての額は都度5~10万円で、これまでパパ活に使った費用は3年間で合計3200万円にも上る。風俗を辞めさせ、現在も定期的に会っている女の子に1300万円、その他の子に合計1200万円、ホテル代や食事代に700万円がその内訳だ。

自身のパパ活について話す場に女子高生を連れてくることからもわかる通り、成瀬氏はロリコンである。その趣味を自覚したのは高校生の頃で、友だちの知り合いの中学生を紹介してほしくてたまらなくなった時に気付いたという。その後、大学で塾講師のバイトを始め、女子高生と付き合ったときに確信したらしい。ただ今は、法に触れないよう自分の欲求を抑え込みながら活動を楽しんでいると語る。