運用能力を高めればリッチな老後も夢ではない

【タイプ3】生活費が月額70万円のハデーさんの場合
キッチンで幸せそうなシニアカップル
写真=iStock.com/recep-bg
※写真はイメージです

「定年後はとにかく派手に暮らしたい」という人を「ハデーさん」と呼ぶことにします。満足する生活費は月70万円。

退職時の金融資産は1億円あり、運用も長年してきたので年7%の運用能力があるとします。おそらく現役時代の収入も高かったと思われるので、年金も少し多めの月30万円と仮定します。

①リタイア後の「満足する生活費」の月額:70万円
②運用利回りと受け取る利益の額:年率7%×1億円=年700万円(月額約58万円)
③世帯が受け取れる年金の月額:30万円
収支:収入88万円-支出70万円=プラス18万円
榊原正幸『誰も教えてくれなかった「お金と仕事」の話』(PHPビジネス新書)
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これまた、副業なしでも目標金額クリアです。むしろ毎月18万円、年間200万円以上のプラスが出ますから、かなり贅沢をしても資産は減らないことでしょう。

さらに副業からの収入も含めれば、資産は1億円からどんどん増えていくはずです。

「運用」が、どれほどパワフルに老後の生活を支えてくれるか、おわかりいただけたでしょうか。皆さんも一度、「自分の老後の満足できる生活費」と「定年時の資産の見込み額」をベースに、シミュレーションをしてみることをオススメします。それによって、自分がどれだけの資産を貯めるべきか、また、どれくらいの資産運用能力を身につけるべきかが見えてきます。

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