誰も予想しなかったラストイヤーの勝利
2021年、ホンダのラストイヤー。
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは全22戦中、優勝10回、2位8回を記録した。表彰台に立てなかったのは、わずか4回だった。
ドライバーズポイントは395.5を獲得し、初のチャンピオンとなった。
ホンダにとっては、30年ぶりのドライバーズチャンピオン。このアブダビGPでのフェルスタッペンの勝利が、ホンダにとってのF1通算89勝目となった。
チームメイトのセルジオ・ペレスも健闘した。全22戦中、優勝1回、3位4回と5度の表彰台を勝ち取り、ドライバーズポイントは190ポイントで4位に入った。
一方で、コンストラクターズポイントでは、メルセデスの後塵を拝した。
レッドブル・ホンダは優勝11回、2位8回、3位4回、585.5ポイントで2位。メルセデスは優勝9回、2位9回、3位10回、613.5ポイントでチャンピオンを獲得した。
しかし、誰がこの結果を予想しただろうか。
2015年シーズンから通算4度目の参戦を果たしたものの、マクラーレンとのコラボレーションではまったく歯が立たなかった。苦しく厳しい状況が続いたあと、マクラーレンとは袂を分かった。
2018年にトロロッソと組んだことが2019年からのレッドブルとのコラボレーションにつながり、その年のオーストリアGPで復帰後初勝利を飾った。しかし、2020年シーズンまでは、王者メルセデスとの間には埋めがたいほど歴然とした差があった。
レッドブル・ホンダのコンストラクターズポイントは、2019年417ポイントで3位、2020年319ポイントで2位になった。順位こそ上がったが、メルセデスとの差は2019年で322ポイント(メルセデス739ポイント)、2020年で254ポイント(メルセデス573ポイント)だった。歯が立たないという表現が適切なほど、大きな差があった。
そのような状況で、2020年に翌シーズン限りでの撤退が発表された。