CASE2「よその夫」と比べる妻

結婚12年目で小学生の子どもの父親でもあるR輔さん(47歳)の妻は、地元の中学の同級生。現在の住まいからは夫婦の実家もわりと近いこともあって、妻は頻繁に実家に帰っては姉妹や女友達と会っているようだったという。

「妻はオープンな性格でとにかくよくしゃべるタイプ。そんな明るくてカラッとしているところが気に入って一緒になったのですが、結婚後、一緒に生活する年月が長くなるにつれて、長所だと思っていたところが苦痛に感じるようになっていました。勝手な話なんですけどね……」

自分の話にR輔さんが同意しないと、妻は露骨に不機嫌になることもあるという。

「とくに困るのは、姉妹や女友達の悪口です。後で発言の責任を取らされたりいろいろ言われたりするのもイヤなので、『そんなことないんじゃない?』とやんわりたしなめると、『どうして私の味方になってくれないの?』と怒り出す。なので今度は黙って聞いていると、『私の話を聞いてくれなくなった』と、また怒り出す。結局、どんなリアクションをとっても僕は怒られるしかないんです」

それでもR輔さんが我慢を重ね、妻のおしゃべりに付き合っていたところ、最近ではすっかりエスカレートしてきたという。

「姉妹や女友達の旦那さんのことを持ち出しては、僕自身と比べていいことも悪いことも含め、いろいろ批評するんです。『お姉ちゃんのダンナのほうが、R輔よりよっぽどイクメンでうらやましい』『Kちゃん(女友達の名前)のダンナよりR輔のお給料のほうが高いみたいでホッとしたわ』といった調子で、育児への関わり方や給料の額、乗っている車のことまで、ほかの旦那さんと比べられるのは正直な話、本当に気分が悪くなります」

R輔さんが「もう無理かもしれない」と妻への愛情が失せていくのを感じたのは、セックスの回数を比べられた時だと話す。

ベッドのうえにいる、布団から足元が見えているカップル
写真=iStock.com/kali9
※写真はイメージです

「『Yちゃん(女友だちの名前)のダンナさんは、45歳でもまだ週末は土日ともセックスしているらしいよ。R輔ももうちょっと頑張ってよ』と笑いながら背中をはたかれた時は怒り心頭でしたね」

そんなR輔さんは半年前に浮気相手ができた。

「キャバクラで出会った子です。おとなしくて、いつも僕の話に笑ってくれるところがかわいく思えて。仕事のことでも僕のことを尊敬してくれるので、よく相談に乗ってあげています。会うのはいつも彼女の家です。もちろん妻とはセックスレスの関係が続いています」