「想定した時間×120%」で仕事時間を設定

仕事は予想外の連続。そうした予想外に振り回されていたかつての私は、毎日仕事を遅延させ、メンバーに迷惑をかけていました。「あと、○時間で終わります……」とお茶を濁しては、チームメンバーを待たせていたのです。

メンバーも、私の報告を差し引いて聞いてくれていたとは思いますが、これが何度も続けば、オオカミ少年のように信用されなくなってしまいます。そうしたしくじり体験を通じて学んだ教訓が「自分の見込みを過信するな」ということです。

2時間で終わると思っても、その時間に終わることは、ほぼありません。想像以上に速くできたらラッキーなのです。

逆もまた然り。よく、「仕事の締切まで、○週間もあれば余裕」という声が聞こえてきます。ですが、ほとんどの人が「このままじゃ間に合わない!」と最後になって慌てだします。まるで、夏休みの宿題のようです。

忘れないでください。「○週間もあれば余裕」の余裕というのは、「今、動き出せば」という前提が隠されていることを。自分の力を過信せず、「余裕だな」と思ったときこそ早めに始めましょう。

ともあれ、どんな仕事にもバッファーは設けましょう。コツは、「自分が想定した時間×120%」を目安に、仕事の所要時間を設定することです。それでも不安だという方は、150%に設定してもいいかもしれません。

5分以内で片付く仕事は「今すぐ」済ませる

タスクの優先順位を考えるのは、非常に大切です。ですが、5分以内に終わるような優先順位に加えるまでもない仕事もあります。「了解」だけの返信、会議室の予約、クライアントへのお礼の電話……「すぐ片づけられるけど、あとでタスクに書き込めばいいや」と思っていませんか?

こうした小さな仕事は溜め込まないで、気づいたらすぐに済ませることをオススメします。仕事の流れをせきとめてしまうからです。仕事の流れを小さな川に見立てるなら、タスクは中くらいの石。そして5分以内で終わる仕事は、小石です。私のようなポンコツさんは、こうした小石を溜め込んで川の流れをせき止めてしまいます。

一方、デキる先輩たちは仕事の流れに淀みがありませんでした。頼まれ事、部下からの相談、電話対応など、小さな仕事はいきなり入ってきます。そうした仕事に煩わされずに本来の仕事に集中するために、溜め込まない努力が必要です。

電話で話すアジアの女性
写真=iStock.com/miya227
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