ワンオペ妻が夫に怒っていたの本当の理由

夫婦カウンセリングは、どちらが悪いかを決める場ではありません。夫婦仲を良くしてゆくことが目的です。その為にはまずカウンセラーが、互いにどんな不満があり、どうして不満を抱いているのか、その原因を探ります。どちらか一方に寄り添うのではなく、じっくり話を聞き、その上で、夫婦が揃った場面でそれぞれの生い立ち、現在のお互いの不満の原因を説明します。

例えば、家事育児に協力してくれない夫に怒りをぶつけ続けていたのは、仕事上の悩みを一人で抱え込み、家事育児も一人で完璧にこなそうとしてきたけれど限界に達し、誰にも相談出来ずに悩んでいた点に原因があること。だから夫には、実は怒っているのではなく「助けて」と言っていたということを夫が理解出来ると、「そうだったのか」と納得出来ます。

加えて妻は弱音を吐くのが苦手で、感情表現が下手であることもテスト結果として出ていると説明すると、夫は「それなら自分も頑張らなくては」という気持ちになれるわけです。つまり、生い立ちの聞き取りと心理テスト結果による分析を踏まえて、相手の不満の根っこを分かりやすく翻訳するのが夫婦カウンセリングなのです。

相手の本音を知って理解することが改善の第一歩

これが、妻や夫、一人だけでカウンセリングに来ても、自分の不満は言えてすっきりするかもしれませんが、相手の本音を知ることが出来ず、相手の不満の原因を理解することも出来ないので、夫婦仲を改善するきっかけをつかめないことになってしまうのです。また、夫婦双方の話を聞くだけで、お互いの本音や不満を相手に伝えないままカウンセリングを続けることは平行線にしかなりません。二人揃った場面で、互いが納得いくよう、カウンセラーが説明することが夫婦カウンセリングでは重要なのです。

相手の本音を知り、その原因を理解して、相手の気持ちを受け入れ、自分にも非があった時にはそれを認める。これが夫婦カウンセリングのベースになります。ですが、人の感じ方や考え方、つまり不満を抱く原因は、やはりそれぞれ違い、話を聞くだけでは十分な理解は出来ません。だからこそ、生い立ちを聞き、心理テストを夫婦それぞれで受けて頂き、自分では気づいていない自分を知り、それを相手にも知ってもらう。それにより、夫婦互いの理解がより深まり、改善に向けての方法が見いだせるのです。