夫婦仲がこじれた原因を当事者だけで探るのは難しい
一方、女性はこのまま夫婦で話し合いを続けても、感情的になるだけで解決出来ないだろう、と状況を客観的に見ています。ですので、第三者が入って話し合いをする必要がある、と考えるわけです。また、女性は友達や仕事仲間に夫婦間の問題を相談することがあるので、その場で友達や同僚からカウンセリングを勧められた、という方も多くいらっしゃいます。大半は、妻が夫にカウンセリングを提案し、説得して夫を連れてきます。また、初回は妻だけでカウンセリングに来て、どうやって夫を説得すればいいかを一緒に考える所から始める場合もあります。中には、占いに行ったけれど、やっぱり専門家の意見が欲しい、友達は話を聞いてくれるけれど、解決には至らないので……という理由で来る妻も。
いずれにせよ、夫婦間での話し合いというのは難しいもの。そして、現在起こっている問題の原因を当事者である夫婦だけで探るのはさらに難しいと言えます。お互いの非を指摘するばかりになって喧嘩になってしまい、話し合いが成立しない、という夫婦は多いです。解決を目指しているのに喧嘩の繰り返しになってしまう。それでは夫婦仲はさらに悪化してしまうので、カウンセリングが必要となるのです。
妻は夫の自分に対する不満を知りたい
意外に多いのが、「夫の本音が知りたい」という妻です。「私への不満はきっとあるはずだから、それを知りたい」というのも、夫婦カウンセリングのきっかけとなる場合が多いのです。
妻にストレートに不満を言えない夫は多いもの。なぜなら、喧嘩になるだけだと思っているからです。男性はお酒の席でネタとして妻への愚痴を言うことはあるものの、夫婦のことを友人や同僚にはあまり相談しないので、自分の中で抱え込んでいます。だからカウンセリングという場に来れば、「誰にも話したことがないのですが……」と妻への不満を打ち明けてくれます。一方からだけではなく、双方の不満を知る。これが夫婦カウンセリングで重要なことです。そして、夫婦カウンセリングに来る、という時点で夫婦は関係改善を望んでいるわけですから、すでに希望は見えているのです。