2021年秋、美術家・長坂真護さんの作品『藁の革命』が2億円で売れた。この作品はガーナの廃棄物処理場で集めたゴミを使っている。長坂さんは「僕はほんの数年前まで、年収100万円の路上画家だった。それが『サステナブル・キャピタリズム』(持続可能な資本主義)という概念を考え、それに沿った行動をしたところ、すべてが変わった」という――。

※本稿は、長坂真護『サステナブル・キャピタリズム』(日経BP)の一部を再編集したものです。

百貨店の美術催事展で数億円を売り上げる

2021年秋、東京・日本橋三越本店で開催された僕の個展で『藁の革命』と銘打った作品が2億円で売れた。同年春に行った東京・伊勢丹新宿店の展覧会ではトータルで数億円の売り上げがあり、この金額は近年、伊勢丹新宿店で行われた美術催事展の最高額だったという。