AV監督によるモテるための指南書も売れている

●最も売れているのは哲学書1位

『暇と退屈の倫理学』國分功一郎・新潮文庫(新潮社)

暇と退屈について、人類史や経済史など歴史的な視点から分析した、今、東大生協で一番売れている本。「日常、何げなくすっと頭の中で流れてしまうことを深く掘り下げていくと、考えもつかないところにたどり着ける面白さを味わえる本です」(足立さん、以下同)

●毎年、春に1年生に人気の本

『最新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山和久・NHKブックス(NHK出版)

初版から20年にわたって親しまれている論文・レポートの書き方手引書の最新版。「主人公の作文ヘタ夫くんが先生の指導を受けて、どんどん論文がよくなっていく構成。悪い文章を理解しながら読み進められます」

●ここ数年で売り上げが伸びた一冊

『すべてはモテるためである』二村ヒトシ・文庫ぎんが堂(イースト・プレス)

二村ヒトシ『暇と退屈の倫理学』(イースト・プレス)
二村ヒトシ『暇と退屈の倫理学』(イースト・プレス)

AV監督によるモテるための指南書。「見た目だけでなく、マナーなど人間として大切なこともモテにつながっているとわかります。意外と東大生は気にしているのか、ここ3、4年で売れています」

●英語 TOEFL本が売れている

『TOEFL®テスト英単語3800』神部孝・旺文社

TOEFLテストで出題される3800語を4つのランクに分類した単語集。「TOEICだけでなく、学術的な英語能力をはかるTOEFL 関連本が売れていることから、留学を見据えて、学問としての英語力を高めようという学生さんたちの姿勢が見られます」

●数学 大学数学の定番解説書

『スバラシク実力がつくと評判の微分積分キャンパス・ゼミ』馬場敬之・マセマ出版社

「効率的に点をとるための参考書です。講義口調で書かれた解説は丁寧で、2色刷りで視覚的にも見やすいですね。同じシリーズで演習編もあるので、セットで買う学生さんも多いです」