できる人かどうかを即座に見分ける質問

面接において、その候補者が「懸命に学び、試す」人かどうかを確認するには、その人の専門・スキルに関することを、どのように身につけたかと、その専門・スキルについてレベルの高低を決めるものは何だと思っているかについての2点を聞いてみるのがよいでしょう。

「すごいですね、そのスキルはどうやって磨かれたのですか?」
「その専門性のレベルを決めているものは、何なのですか?」

本当に極めている人は、よくぞ聞いてくれましたとばかりに、それぞれの問いについて具体的に、エピソード満載で語ってくれるはずです。その際の話の展開や幅で、その人の興味・関心の向きや広さも確認するとよいでしょう。

逆に、この2つの質問について、あいまいな話しか出てこない人は、懸命に学び、試すという姿勢・習慣を、あいにく持ち合わせていないと判断されます。

30代までに仕事における試行錯誤力、自身の研鑽けんさん力を身につけた人は、40代以降も活躍し、さらなる成長を遂げます。

企業としては当然のことながら、この素養を身につけた30代後半から40代前半のリーダー人材を採用したい。面接時の会話、あるいは職務経歴書の記述においても、具体的な試行錯誤エピソードがにじみ出ている候補者は「買い」です。

握手
写真=iStock.com/LeoPatrizi
※写真はイメージです

前向きな人が成功するワケ

40代に向けて伸びる人と停滞する人の差を分ける3つの姿勢、最後のひとつは、「周囲にポジティブな影響を及ぼし、周囲にも責任を持たせられる人」か否かです。

良い影響、前向きな姿勢を及ぼす30代リーダーこそ、40代以降に経営幹部として大成していく人です。

「あの人の元にいると楽しい」「何か新しいチャレンジができそうだ」「あの人と一緒に働きたい」と思われる人が望ましいというのは、多くの人が共感するところでしょう。

私は講演やセミナーなどで締めのメッセージとして「楽しそうでツイてそうなリーダーになってください」という話をいつもしています。