「就職」の前から「転職」を考える時代
私は現在、山梨学院大学で「実践キャリア論」の授業を週1回、大学3年と4年生を対象に実施しています。その中で、まずは「就職」というキャリアステップを控えた大学生から、将来的な「転職」さらには「独立」に関する質問を受けることが増えてきています。
終身雇用だった時代は変わり、今や「転職」は一般的なキャリアの選択肢として定着しました。しかし、いざ転職しても失敗してしまうケースは多々あります。
本稿では、転職先の企業で成功するための「6つの鉄則」を解説していきます。6つの鉄則を把握し、転職先で実践することで、「転職先で成功する人」になっていただきたいと切に願います。
入社してから1週間~10日が勝負
鉄則① 職場での第一印象を大切にする
転職先で最も気を使わなければいけないことの1つが、職場での人間関係です。
仕事はチームで行うものなので、いくら実力があるからといっても、一緒に仕事をする人と良好な人間関係を築けなければ、周りから認められるような成果は出せません。
今は「成果主義」や「個の時代」と呼ばれ、個人のアウトプットが問われる時代です。若い世代の中には、人間関係を重視していない人がいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
特に経験者採用で入社した人にとって、周囲からの支援は不可欠です。同じ業界、同じ職種といえども、仕事の進め方は会社によって異なるため、職場での人間関係をうまく構築できなければ仕事はうまく回っていきません。
言い換えるならば、人間関係に失敗してしまうと、その転職自体が失敗に陥りやすく、そこからのリカバリーは非常に困難と言えましょう。
良好な人間関係を構築できるかどうかは、第一印象に大きく左右されます。もちろん第一印象が悪くても、仕事をしていくうちにマイナスな印象を取り返せる要素もありますが、それには長い時間が必要です。
目安として、入社してから1週間〜10日後までにあなたへのイメージはほぼ固まってきてしまいます。この期間には特に気を抜かないように心がけたいものです。