「年下の上司」にも素直に助けを求める

鉄則③ 年下であっても転職先では先輩として扱う

今や年功序列は崩壊しつつあり、上司が自分より年上とは限らない時代になりました。

それがわかっていながら、転職した先に自分より若い人が上のポジションにいると、面白くないと感じる人は少なくありません。特に転職前に年功序列をしっかり守っている会社で長く働いてきた人は、どうしても若い上司や同僚を下に見てしまいがちです。

しかしながら、例えばその会社の生え抜きの人は、その会社の業務に関してはあなたよりも人脈があり、仕事の進め方も熟知しています。たとえ年下であっても、彼らから教えを請う謙虚な意識を持たなくてはいけません。

そういった謙虚な姿勢を持つことが、職場での人間関係構築につながり、困ったときには周りから助けてもらえるようになります。「聞くは一時の恥」ではありませんが、年下相手でも素直に聞いて助けてもらう姿勢は、自分の人間性を高める上でも重要です。

「年下に対して下手に出るなんてみっともない」と見栄を張る人もいますが、そんな虚勢はビジネスの現場では必要のないことです。むしろ転職してきたばかりの頃は、恥ずかしがらずに素直に人に聞きやすい立場なのだと認識しましょう。

「年上の自分が正しい」意識はゴミ箱へ

以前に転職の支援をしたBさんは、新しい職場の上司が2歳年下でした。そのことは入社前から知ってはいましたが、今まで年上の上司しか持ったことのないBさんにとって、なかなか納得できることではありませんでした。

そのうち上司からの指示自体が正しくないように思えてきて、次第にBさんは反抗していきました。Bさんもそんな状況がいいとは思えず、関係を修復しようとも考えたのですが、どうしても年下を相手に自分から頭を下げることができません。

結局、その上司とは関係が築けないまま1年が過ぎ、Bさんは別の会社に転職することとなりました。

このように「相手は年下で社会人経験も少ないから、自分のほうが正しい」といった考え方ではなかなか通用しません。

もしも自分の中にそういう感覚があるのなら、意識してそれを捨てなければ、ビジネスパーソンとしての成功も手に入れることはできないでしょう。

転職先で成功する人:上司がたとえ自分より若くても、前向きに取り組むことで仕事の評価や実績につなげる
転職先で失敗する人:自分より若い上司のことを受け入れられず、仕事の指示に対しても真摯に対応しない結果、仕事の評価や実績につながらない