新しい職場に来てみたら、派閥争いで職場の雰囲気がギスギスしている。そんな時はどうしたらいいのだろうか。天台宗の僧侶、髙橋美清さんは「職場で何が起こっているか、一歩引いた視点で『諦観』し、絡まった人間関係の外側から丁寧にほぐしていくといい」という――。
天台宗僧侶の髙橋美清さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
天台宗僧侶の髙橋美清さん

新しい職場で派閥争いに巻き込まれた

転職のみならず、組織の統廃合やグループ会社への出向など、ビジネスパーソンには慣れた環境を離れ、新たな環境に身を置かなければならない時があります。すんなり新しい環境になじめればよいですが、「現場であまり歓迎されていない」「派閥があり人間関係がギスギスしている」といったケースもあり、ご相談を受けることもしばしばです。

以前、地方のグループ会社に出向になった男性(仮にCさんとしましょう)が、「派閥争いに巻き込まれて困っているんです」と相談に来られたことがありました。Cさんは、グループ会社で現場のマネジメントを行う人材が足りないということで、管理職として出向することになりました。ところが新しい職場に行ってみると冷ややかな対応をされ、職場の雰囲気もピリピリしています。その背景には、派閥争いがあるようでした。