生活リズムのずれが気になる場合は、処方薬に頼るのもアリ

②週に数回の早寝日をつくるスタイル

休日の前を中心に週に1〜2日、できる限り早い時刻に寝てしまう生活方法です。たとえば、入眠時刻は23時半〜24時と遅めですが、平日の起床時刻は6時頃、休日の起床時刻はつねに9〜10時頃で、平日と休日の起床時刻に3〜4時間のずれが生じているお子さんの場合、ずれを休日前の早寝で解消するという方法です。つまり、休日前の入眠時刻を20時頃にして、休日も朝6時頃に起きるということです。

休日の起床時間にずれが生じないので、社会的時差ぼけをつくらずに済み、心身の健康維持に役立ちます。ただし、この方法は幼少期のお子さんは比較的成功するのですが、すでに体内時計が大きくずれている大きなお子さんだとむずかしいことがあります。

この場合は専門医と相談し、生活リズム調整剤ともいえるメラトニン(=メラトベル)の処方を受ける方法がおすすめです。ごく自然な眠りが得られ、生活のずれを修正してくれます。「薬に頼るのは嫌だ」と考える保護者がいるかもしれませんが、薬の副作用などよりも、むしろ社会的時差ぼけが命を縮める危険性が高いのです。

10分程度の昼寝はパフォーマンスを向上させる

③昼寝導入スタイル

先ほど概日リズムと、新生児には超日リズムがあることを解説しました。これら人がもつ体内時計のリズムは、実はもう1つあります。

ヒトはもともと、サーカ・セメディアンリズム(半日リズム)という、超日リズムの1つとも考えられている12~15時台にあらわれるリズムに従い、昼寝をとる習慣をもつ生物でした。世界中を探しても、昼寝をしない民族はいないと言われているのです。

昼寝
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しかし、何事にも効率を求める現代人は、いつの間にか「ティータイム」などと称してカフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶で眠気を紛らわせる習慣をつくりました。近年では、昼寝の効果は見直されてきています。

福岡県立明善高校では、睡眠研究の第一人者であり、久留米大学医学部神経精神医学講座の内村直尚教授の指導のもとで、10分程度の昼寝を導入したところ、多くの生徒の学業・部活ともに成績が上がったそうです。ちなみに、長い昼寝は逆効果だということもわかっています。この10分前後の昼寝を各家庭や各校にとりいれてはいかがでしょうか。近年、保育・幼稚園などでもこの昼寝を導入している園があり、子どもたちの情緒の安定など効果が報告されています。