岸田政権を裏で操る財務省が決して許さない

同じ自民党の西田昌司参議院議員も、

「結局は、それが一番効果が出るのです。『消費税は欧米にもあるし、税率も日本よりはるかに高いじゃないか』という人が自民党にも多いのですが、それは間違い。

アメリカの消費税は州ごとに税率が違っていて、ゼロの州や食料品に課税しない州も多い。EUの消費税にあたる付加価値税は、企業が価格転嫁(小売価格への上乗せ)しなくてもかまわない『第二法人税』的な位置付けの税で、経済への影響が少ない。必ず価格転嫁され、国民の負担感が重い日本の消費税とは全く違います。日本もまず消費税をゼロにし、それから徐々にEU方式へ転換すればいい」

といっている。

だが、岸田政権はまるでそういう選択肢が見えていないかのように、頑なにこれを俎上に載せないのはなぜなのか。

週刊現代によれば、「財務省が、決して許さないからだ」という。財務省のエリートたちは、「増税で庶民から徹底的にカネを巻き上げる」という本能だけに従って、「緊縮財政と増税こそが絶対正義」という信念をもっているというのだ。

日本の税収は1989年には35%を法人税が占め、消費税は6%に過ぎなかったのに、2020年に法人税は18%に下がり、消費税は35%にまでなっているという。

「旧大蔵省出身者が経済政策を一手に引き受けている」

「大企業の負担は軽くせよ。庶民からは搾り取れるだけ搾り取れ。現在のいびつな社会は、そんな財務省の倒錯した狂信が生み出したものなのだ」(週刊現代)

しかし、今の岸田首相を取り巻く顔ぶれは、財務官僚とそのOBばかりなのだという。

「官邸をもっぱら牛耳っているのが、茶谷栄治財務事務次官です。主計局次長から首相秘書官に入った宇波弘貴や、同じく秘書官の中山光輝と密に連絡を取り合っている。また政治家サイドで言えば、木原誠二官房副長官、岸田派幹部で自民党税調会長の宮沢洋一さんと、旧大蔵省出身者が経済政策を一手に引き受けている」(官邸スタッフ)

官僚の操り人形は、民主主義を否定するような“愚行”も平気でやる。現在の健康保険証を2024年までに廃止して、マイナンバーカードに統一するというのがそれだ。