「ダイアナ妃」という影響力を最大限に発揮した

公務でイギリス初のエイズ病棟に行った様子も映る。「赤いメガネが素敵」と患者に話しかける。明るく楽しげな顔。それが完全に自信に満ち溢れた顔になるのは、離婚後だ。路上で眠るホームレスと会話し、病院で子どもたちと触れ合い、南アフリカのネルソン・マンデラ大統領と並んで質問を受ける。有名なアンゴラでの地雷除去映像が映る。困難な地にあって、ダイアナ妃は美しかった。

アンゴラの地雷敷設区域で防弾チョッキを着るダイアナ妃
©Kent Gavin
アンゴラの地雷敷設区域で防弾チョッキを着るダイアナ妃

自分らしく生きれば、人は輝く。それを見せてくれたのがダイアナ妃だから、多くの人が今も心魅かれる。そう感じた。王室という世界で苦しみ、そこを出てからも「ダイアナ妃」の称号を得て影響力を駆使した。自分のためでなく、恵まれない人のためという枠組みをきちんとつくった上で、力を発揮した。

ここがたぶん、メーガン妃と違うところだと思う。王室への違和感をメーガン妃が唱えても、共感が起こりにくい。人種差別の問題など今日的な指摘にも、支持が広がらない。感じた「苦しみ」より先に「自分のため」が見えてしまうからで、そこがダイアナ妃と違うのだ。

眞子さんの自分らしさはどこにあるのか

最後に眞子さんの話だ。実は眞子さん、結婚後の会見で在日外国報道協会から「オプラ・ウィンフリーさんのような方からのテレビインタビューに応じるお気持ちはあるでしょうか」という質問を受けている。ウィンフリーさんは、メーガン妃が「王室で受けた差別」について語った相手だ。眞子さんの回答は「現在のところ、インタビューに応じることは考えていません。新しい環境で心穏やかに生活を送りたいと考えています」だった。

それから1年。新しい環境は、まだ「心穏やかな生活」とは言い難いだろう。パパラッチに追いかけられ、圭さんの望みも叶えられていない。それを承知の上で、「心穏やかな生活」のその先が知りたいと思ってしまう。眞子さんの自分らしさはどこにあるのだろう。それが国民に伝われば、「夫の司法試験」ばかりが注目されることもなくなるのではないか。

10月23日、眞子さんは31歳になる。31歳は、ダイアナ妃が夫と別居した年だ。そこからどんどん変わっていったダイアナ妃。眞子さんは、これからだ。まだまだ変わっていける。

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