ほりにし味は近畿で10年に1度の大ヒット商品に
新井さんは、振り返ってみれば、ローソンの採用面接の段階から「現実の代名詞であるコンビニを非現実の世界に近づけたい」と訴えていたという。だからこそ、新商品の開発を担当する商品部を希望せずに、店長やスーパーバイザー(SV)と売り場づくりに携われるポジションにこだわり続けてきた。テント内の導線やキャンプ用品の色彩に凝ってしまうのは、いわば新井さんの業のようなものなのだ。
「ほりにしをきっかけに、アウトドア感覚を味わえる日配食品や冷凍食品、あるいは低価格のキャンプ用品を常備するようになっていけば、やがて『アウトドアならローソン』というフレーズが定着してくことになると思います」
今年3月、近畿2府4県で発売したほりにし味のからあげクンは、発売初週で30万食を売り上げ、2週間でほぼ完売。近畿エリアでは10年に1度という大ヒットを記録した。8月2日からの全国販売では、過去300種類以上発売したフレーバーで歴代10位に入る初週販売数を記録した。
「アウトドアならローソン」。そんな日がやってくるのは、意外に近い将来かもしれない。