恋愛経験が乏しいのに結婚したい人は、どうすればいいのか。オタク専門の結婚相談所を経営している横井睦智さんは「恋愛経験がなくても、婚活はまったく不利ではない。むしろ恋愛経験の乏しいオタクのほうが結婚や婚活には向いている」という――。(第1回)

※本稿は、横井睦智『オタク婚活はじめます』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

エレガントな花婿とウエディングドレスを着た花嫁
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日本社会では「未婚」より「既婚」が優遇される

結婚は恋愛とは無関係です。結婚は社会システムの一部です。

結婚をして、家族というコミュニティーを作れば、戸籍が変わります。税金も優遇されます。天下国家から一人前と認められ、新たなる社会的ステータスを得ることができます。税や社会保障などが既婚者に優しい制度になっているのは、国家は結婚する人を増やしたいからです。婚活とは、そんな国家から認められるための行為と言えます。

私はしばしば結婚を学歴にたとえます。大卒と高卒を比較すると、能力の有無にかかわらず、大卒が優遇されるのが社会の現実です。それと同じように、未婚と既婚では、既婚が優遇されるのです。

結婚が恋愛の延長線上にあるものだと考えている人は、結婚は国に認められるための行為だという考えに及びません。恋愛をしたいならば、結婚などしなくてもいいと思います。

婚活をする際は、結婚を社会的ステータスだと捉え、恋愛感情に流されず、ある意味システマティックに判断することが大切です。

好き嫌いの恋愛感情ではなく、この人となら「一緒に生きていけるか?」「幸せな家庭を築けるか?」「一緒にいて安らげるか?」を判断材料にすることが大事なのです。そこに燃え上がるような恋愛感情は不要です。恋愛の駆け引きも不要です。

基本スタンスをそう設定しておけば、お見合いでうまく話せなくても、交際が始まって違和感を覚えても、ムダに悩むことがなくなります。その人とは「一緒に生きていけない」のだから、バッサリ切って次に進んでいけばいいだけです。