投資の成功に学歴や容姿は関係ない

ちょっと乱暴かもしれませんが、私は株式市場というものはつねに「未来」にだけ開いていると思っています。

株価の「先の先」を読む場合、過去がどうであったかはほとんど関係がなく、これからの頑張りが重要だからです。

これまではまったくパッとしない会社であったとしても、利益が3倍に増えれば株価もほぼ3倍になります。

そして過去にどれだけ高い成長を遂げてきた会社でも、利益が3分の1になれば株価はほぼ3分の1になります。

株価は、「その企業が未来に対してどのように付加価値を提示するのか」によって決まると言っていいでしょう。

もう一つ付け加えると、株式市場には「差別」というものがありません。

みなさんが株式投資に挑戦した場合、どんなに学歴が高くても、どれほど素晴らしい家に生まれたとしても、どんなに美しい容姿を持っていたとしても、投資の成功にはなにも関係ありません。

結果は「どのような会社に投資したか」だけで決まります。

そして、株式市場では原則として、誰でもいつでも株を売買することができ、買った株が3割値上がりすれば、買った人の属性などは一切関係なく3割のリターンを得ることができるのです。

未来に向かってのみ開いていて、差別がない。だから私は、株式市場が好きなのです。

「株式市場で絶対に勝つ」ためのたった1つの法則

投資で成功する秘訣ひけつを知りたいという皆さんのために、ここでとっておきの話をしましょう。

「株式市場で絶対に勝つ法則」が、たった1つだけあるのです。プロ投資家として32年を超える運用歴を持つ私が考える、非常に大事な法則です。

それは、「安く買って、高く売ること」です。

そう、安く買って高く売ることができれば、誰でも必ず儲けることができます。

「当たり前じゃないか」と思ったでしょうか?

ところが人間の心理というのは面白いもので、株式投資をしていると、多くの人は「高く買って、安く売る」ことをしてしまいがちなのです。

勝つためには「安く買って、高く売る」ことが必要だとわかっているなら、株価が下がったときほど強気になって株を買うべきであり、株価が上がったときほど弱気になって売るべきだということになります。

しかし株価が上がると「もっと上がるのではないか」と思って買いたくなり、自分が買った株が値下がりすればするほど、「もっと下がるのではないか」と不安になって売りたくなるのが人間というものなのです。