小松美和子さんは、22歳のときアルバイトでリクルートに入社。以来、順調に昇進しつづけ、44歳のとき出向先のスタッフサービス・オフィスマネジメントの社長に就任した。しかし就任した矢先、リーマン・ショックの影響を受け、大量解雇の通達に全国を奔走することに。そんな心身共に厳しい業務に向き合うさなか、夫から「息子が学校にいかない」と予期せぬメールが届いた――。
人生の転機を迎えても、働きつづけられるように
結婚、出産、親の介護……と人生の転機を迎えても、女性たちが生き生きと働き続けられるように応援したい――。リクルートグループ・人材総合サービスのスタッフサービス・ホールディングスで執行役員を務める小松さんは熱い思いを抱く。社内のワーキングマザーのイベントでも、自身の経験を飾らず話すことで伝えたいメッセージがあった。
「自分を犠牲にして育児や家事をがんばっていても、家族は喜ばないし、自分自身も疲れきってしまう。私も子育てしていたときはずっと苦しかったんですね。だから、まずは自分を大切にしてほしい。お母さんの不機嫌な顔を見ていたら、子どもたちも悲しむでしょう。お母さんがご機嫌でいるのがいちばん良いはずだから、自分をいたわることも必要なのよ、と話しているのです」