仕事のできる人は共通の話題を見つけるのが早い

いつも好かれる人は、どのような立場の違いや差があったとしても、相手との間に共感の橋を架ける人です。

こうした人は、面接のような初見の場で、まず何よりもお互いの「共通の話題」を見つけ出して会話しようと試みます。何か具体的な接点はないか、面接の冒頭や前半で話をしながら探るのです。

過去に所属した部署で取引先だった人が応募先企業に転職していた、面接官の人脈と自身の人脈に共通の知人がいた、など、こうした具体的なつながりが見つかると、それだけでお互いの心理的距離はぐんと縮まります。

談笑するスーツの若い男性
写真=iStock.com/west
※写真はイメージです

付随した話題としては、面接相手との間で、趣味やバックグラウンド、出身地・出身校などでの共通項が見つかればしめたもの。

それだけで場が打ち解けますし、「知り合いモード」でその後の面接を進めることができます。できる人は、こういう情報を見つけ出すのもうまいですよね。

採用が絶望的な人の口癖

面接で自分にとってのメリットしか話せない人は、採用側からすれば不要と判断されるでしょう。

「これをやらせてくれなかったので、前職を辞めました」「部長を希望します」「年収~万円以上を希望します」「キャリアアップが目的です」

自分の要求を持ってはいけないということではありません。転職で得られる役割や機会、諸条件は非常に重要なことです。

ただし、これらの自分の要求“しか”頭にない人が採用されることは難しいでしょう。

主語は「私」ではなく「私たち」

ミドルやリーダークラスの人たちには、「私が」これを欲しいではなく、「私たちが」これを成し遂げたいという態度が求められています。

「この部門でこのような経験も生かして、これこれの貢献をしていきたいです」「こうした事業チャンスがあると思っているので、この役割でそれを具体化、成し遂げてみたいのです」といった言い方になるでしょう。

主語は、「私が」ではなく、「私たちが」です。

何回かの面接で、まだ採用が決まったわけではないのに、自分の中で移籍後のイメージがありありと湧いていて、「当社はこうすべきですよね」「われわれなら、絶対にこうできるはずです、やりましょう!」というような「勝手に入社モード」で話す候補者も私は多く見てきました。こうした人たちの多くは転職に成功し、入社後に活躍しています。

あなたが同じ方向を向いて業務に邁進してくれる人か、貢献マインドがある人かを、特に経営者は厳しく見ています。