一人なら「昼も夜も翌朝もカップ麺」でいい
一方、ひとりでキャンプに行くことを想像してみてください。
湖が目の前にある湖畔キャンプ場にするか、木が茂る林間キャンプ場にするか、それとも川の側にある河原キャンプ場がいいか。どんなキャンプ場を選ぶかは、あなた次第ですよね。もちろん、「フリスビーしたいから原っぱがいい!」と駄々をこねてくる人はいません。
持ち物も、あなたが使うもの、食べたいものだけを持っていけばいいんです。「今日はテントじゃなくてハンモックで泊まりたいな」と思ったらテントを持っていかなくてもいいし、「昼も夜も翌朝もカップ麺で済ませよう」と思ったら、食材はカップラーメン三つでもいいんです。
「せっかくのキャンプだから、もっとキャンプらしい食事じゃなきゃダメだ!」と横槍を入れてくる人はいませんから。
——行く場所も、持っていくもの、食べるものも、自分で決められる! それは魅力的です。
そう。焚き火のやり方だって、「早く無水カレー作りたいから!」と急かされてターボライター(燃料に混合ガスを使用し、筒の中で瞬間的に完全燃焼させた炎を発生させるライターのこと)を使う必要もありません。
原始人のように火打ち石を使ってじっくり時間をかけてもいいし、あるいはコンセントが設置されているキャンプ場に行くなら、「今日は焚き火はなし! 電気ヒーターで暖を取ろう」と決めてもいいわけです。
全部自分ひとりで決められる圧倒的な自由がある
——ヒロシさんがやられている「無骨キャンプ」じゃないお手軽キャンプも選択できる。どんなキャンプのスタイルかも、自分で決められるんですね。
そうそう。だって、「火熾しは、火打ち石を使ってやらないと、雰囲気が出ないだろ!」と強制されるのは面倒くさいじゃないですか。
「自分は手軽なキャンプをやりたいんだよ!」という人だっているわけですから。僕だって、今日は面倒なことしたくないな、と思ったら、火打ち石じゃなくてライターを使いますから。
さらにいうと、予約不要・予約不可なキャンプ場もあるんですけど、そういうところでしたら、当日気分が乗らなければ、行かなければいいんです。
それに、行ってみて、なんか想像したキャンプ場と違うな、と思ったり、今日は肌寒いな、となったりしたら、途中で帰ることもできますしね。
——無理に一泊する必要もないわけですね。自由なキャンプですね。
そう! ソロキャンプって、圧倒的な自由があるんです。何をして、何をしないのか。どのタイミングでするのか。全部自分ひとりで決められます。この圧倒的な自由こそ、グループキャンプでは味わえない、ソロキャンプの魅力なんですよ。