バランスをうまく取り続けることが大事

環境のことだけを厳格に考えると、人間が衣服として着用できる生地が無くなってしまうということにもなりかねません。

綿花は化学肥料や農薬で土壌汚染の原因だと言われていますし、羊毛は羊からのメタンガスの排出が環境負荷を与えると言われています。ポリエステルは洗濯の際に出るマイクロプラスチックが海洋を汚染すると言われています。

環境対策自体を否定するつもりはありませんが、現在の技術力で何もかもを一気に解決することは不可能なのです。

結論として、「お気に入りの服を長く大事に着る」といったことしか解決方は今はないのです。

もちろん技術開発・研究は必要ですが、それが完成するまでは少しずつバランスを取りながら前進することしか手はありません。

(了)

【関連記事】
半年ごとに新作を大量生産、大量処分…ファッション業界は「流行を煽る」という商売を捨てられるか
「世界中のトウモロコシが中国豚に食べ尽くされる」未曾有の"豚肉危機"を前に神奈川の養豚家がやっていること
「手指のアルコール除菌」が常識になった子供たちの将来を生物学者がひどく心配しているワケ
「EUの脱炭素戦略はそもそも無理筋だった」ウクライナ戦争で明らかになったロシア依存の危険性