国内での騒擾が西側諸国との大戦争にエスカレート?
また、ロシア軍が毎年秋に実施する大演習を見ると、まずは西側がロシア国内の「第五列」を武装蜂起させるというところから始まるシナリオが採用されている場合が多く、国内での騒擾がその背後に居る(とプーチンが考える)西側諸国との大戦争にエスカレートしていくとされています。
考えてみると、プーチンは若い頃に国家の崩壊を2度目撃しています。最初はKGBの諜報員として赴任していた東ドイツが崩壊し(1989年)、帰国後の1991年には祖国ソ連が崩壊しました。
また、プーチンは1990年代半ばにクレムリンの中堅官僚へと転じていますが、ここではメディア王グシンスキーが展開した激しいメディア・キャンペーンで当時のエリツィン大統領の再選が危うくなったところも見ています。
こうした経験が西側諸国への警戒感と結びついた結果、民衆は常に押さえつけておかないとどうなるかわからない、という恐怖に繫がっているように見えます