相手に急いでほしいときに「伝えるべきこと」

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位は、元NHKアナウンサーである牛窪万里子氏の著書、『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』でした。お願いしたいとき、注意したいとき、感謝の気持ちを伝えたいときなど、さまざまな場面で使える「言葉」と「表現」が紹介されている一冊です。

牛窪万里子『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』(明日香出版社)
牛窪万里子『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』(明日香出版社)

例えば、相手に急いでほしいとき、あなたはどんな言葉を使うでしょうか。「至急」という表現を選び、緊急性をアピールする人もいるでしょう。しかしこの言葉は、上から目線の命令調と受け取られてしまいかねません。もう少し柔らかく「早急に手配をお願いします」と伝えたり、さらに丁寧に「優先的に手配をお願いできますでしょうか?」と言ってみたりするといいでしょう。

ポイントは、同時に「優先してほしい理由」を伝えること。そうすれば、相手は納得し、行動に移しやすくなるからです。お互いに気持ちよく動けるよう、緊急性をしっかり伝えつつも、相手を尊重した言い回しを選ぶようにしましょう。

言葉は、受け取る人の気持ちを大きく左右するもの。本書を読んで、相手に配慮した「言葉」や「表現」を選べるようになってみませんか。まわりの人から好かれるようになり、仕事がスムーズに進んだり、人間関係がよりよいものになったりするはずです。

自己肯定感を上げたければ「D言葉」をやめるといい

第8位の『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』にもご注目ください。

井上智介『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)
井上智介『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(大和出版)

仕事がうまくいかない、会社に行くのがつらい、職場の人間関係で悩んでいる……本書は、そんなときに読んでほしい一冊です。

著者は、産業医で精神科医の井上智介氏。これまで患者や相談者など、1万人以上の人々と向き合う中で見いだした、心が軽くなるちょっとした工夫をたっぷり教えてくれます。

自己肯定感を上げるためにまず試したいのは、「D言葉」、ダ行を使わないようにすること。ダ行の言葉は「だって」「だけど」「だったら」「でも」「どうせ」「どうして」「どのみち」など、ネガティブなワードが多いもの。こうした言葉を使わないようにするだけで、次第にポジティブな言動が増えていくでしょう。

「べき」という言葉も使わないようにしましょう。「べき思考」にとらわれると、行動の制限がかかるからです。「~すべき」ではなく「~したいなぁ」という願望表現に置き換えて、ゆったりかまえてみてはいかがでしょうか。

本書には、疲れてしまったあなたを救ってくれる情報が詰まっています。お守りとして、手元においてはいかがでしょうか。