新時代に対応した親になる「4つの心得」
日々の声かけを変えてみよう!
1 自分で決めさせる
「自己肯定感を高めるには、自己決定してきたことの積み重ねが大切です。だから進路でも、最終的には子供に決めさせましょう」(工藤さん)
自己決定を促すには、次の三つの質問が有効だという。
②「どうしたいの?」
③「何か手伝ってほしいことはある?」
「この三つの言葉は効果テキメンですが、さまざまなシチュエーションで使いこなせるようになるのは難しいかもしれません。特に③については②で親の意に沿わない発言があるとつい『勝手にしろ』なんて言葉が口から出てしまうことがありますね」(工藤さん)
例えば「学校をやめて世界一周旅行に行きたい!」などと、親から見ると、突拍子もないようなことを言い出したとする。そんなときは「なに馬鹿なことを言っているの!」と馬鹿にしたり「勝手にしたら」と突っぱねるのをグッとこらえよう。
「こんなときに見習いたいのは『ドラえもん』のしずかちゃんです。彼女はアサーティブ(※)な言葉がけの天才です。誰の提案に対しても、必ずといっていいほど最初に『いいわね』『すてきね』と声をかけます。そのうえでしっかりと『でも残念だけど……』と本音を伝えます。いきなりの本音は拒絶を意味します。『いいね』『面白いね』などの一言が先にあるだけで認められたという安心感につながります」(工藤さん)
※お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーション
「面白いね!」
「いいね!」
2 失敗を責めない
「子供が何かをするとき親はどうしても『失敗させたくない』と考えがちです。こうした親の気持ちが伝わると、子供は臆病になって次第にチャレンジをしなくなります。失敗はしてもいいと伝えて、挑戦を恐れない気持ちを育むことが大事です」(工藤さん)
たとえうまくいかなくても、挑戦した行動を認めよう。逆に、挑戦してうまくできたときの褒め方にもポイントがある。
「『すごいね』『天才だね』ではなく、努力したプロセスを褒めながら具体的に伝えましょう。ただし、褒めれば自己肯定感も育まれますが、逆効果の場合もあるので気をつけてほしい。それが条件付きの自己肯定感です。
『100点を取ったあなたはすごい』という褒め方になると、結果が出なかったら自分はダメだと伝わってしまう。すると、次の挑戦でうまくいかなかったら認めてもらえないという気持ちになって、挑戦するのが怖くなってしまうのです」(中曽根さん)
「もう一回チャレンジしてみたら?」