健康診断では「異常なし」とされているのに、心身の不調に悩む中高年男性は「男性更年期障害」の恐れがある。医師の平澤精一さんは「不眠やうつ傾向などを訴える人が増えている。『精神的なもの』として見逃されがちだが、男性更年期障害の可能性がある」という――。

※本稿は、平澤精一『60代からの最高の体調』(アスコム)の一部を再編集したものです。

窓の外を見ている中年男性の後ろ姿
写真=iStock.com/Masafumi_Nakanishi
※写真はイメージです

見逃されがちな男性の更年期障害

最近、このような症状に悩まれていませんか?

強い倦怠けんたい
意欲低下
汗をかきやすい
男性機能の低下
睡眠障害
集中力、記憶力の低下
疲れやすい
頻尿
うつっぽい
イライラ

こうした症状は、男性更年期障害の代表的な例です。

男性更年期障害とは、多くは男性が加齢とともにテストステロン(男性ホルモン)が低下することによって、身体的、精神的な症状があらわれる疾患です。

テストステロンは、一生のうちで分泌量が変化し、年齢を重ねれば重ねるほど分泌量が減っていきます。一般的に、第二次性徴期にテストステロンの分泌量が増え、10代後半から20代前半にピークを迎えますが、その後、加齢とともに緩やかに減少していきます。

また、テストステロンの分泌量は食生活や生活環境などにも左右されます。

テストステロンが増えないような生活をしていると、早ければ40代でテストステロンが激減することもあります。

健康に自信があり、健康診断で特に異常は認められなかったとしても、テストステロンの値が低下しているケースは多くあります。

そして、男性更年期障害の症状のひとつである「意欲や体力が低下する」といった症状のせいで、「自分の不調の原因を調べる」「病院に行く」などの行動を起こせないことが多く、ますます症状が悪化するという負の循環に陥ってしまうこともあります。