1月16日には「サッポロ一番カップスター カレーうどん 甘口ハウスバーモントカレー使用」が発売された。バーモントカレーと聞いただけで、子どもの頃の食卓の記憶が蘇るのはわたしだけではないだろう。数あるカレールーからこれを選んだ理由は、やはり「非常にメジャーで多くの人が口にしたことがあり、懐かしさを誘う」(サンヨー食品広報宣伝部・丸田篤史さん)からだそう。同時に「普段カップスターを食べているのは20~40代男性が中心だが、この商品はより幅広い層に食べていただけるのでは」とも予想している。

パッケージも懐かしい、人気の復刻食品の数々。サッポロ一番カップスターと日清カップヌードル「天そば」は1月16日から期間限定で発売中。

日清食品のカップヌードルは、発売40周年を記念して「歴代カップヌードル復活総選挙」を行った。過去の味から再現してほしい味を投票してもらい、上位3商品を復活させるというもので、73品中、見事1位に輝いた「天そば」が1月16日に発売に。72年に売られたもので、シリーズ唯一の和風味と聞けば、「懐かしい」と感じる層だけでなく、

「食べてみたい」と感じる若者も取り込めそうな予感だ。そういえば昨年は、マクドナルドでも「チキンタツタ」が復活していた。これもまた、初めての味に興味を示す若者も少なくなかったのではないか。復刻食品は思うより多くの客をつかまえられそうだ。

とはいえ、なんといってもこれら商品の魅力は、口にしながら当時の気分に浸れること。こんな時代である。現実をしばし離れ、「あの頃はよかった」とタイムスリップするその気分を、人々は数百円で買うのかもしれない。