しっかりアンテナを張り、時代のうねりが向かう方向を嗅ぎ分け、メガトレンドの上に自分のチャレンジを設定しなければいけない。せっかく才能とエネルギーに恵まれていても、鼻が利かず方向を間違えてしまうと、持てる能力を活かせなくなってしまう。

時代のうねりを嗅ぎ分けるのに、どんな仕事でも重要なのは「現場」であろう。いつの時代でもアンテナを張るうえで現場は重要なところであるが、現在のような環境ではますます重要性が高まっている。

一方で環境問題や食料問題、エネルギー問題など、現代において重要な問題は一国で解決できないものが多い。多くの企業がグローバルに活動している環境では、当然のことである。

そう考えると、日本の中だけを見ていてもメガトレンドは読み取れないことがわかる。地球レベルの目線を持つことが必要だ。その点、グーグルはまさにGoogle Earthのように、宇宙から地球を見ているところがある。

立花隆氏の『宇宙からの帰還』という本には、宇宙から地球を見た宇宙飛行士たちは、一般の人たちとは異なる意識を持つことが描かれている。月に降り立った宇宙飛行士のような目線で地球を眺めなければ、メガトレンドはなかなか読めないだろう。

現場の視点と宇宙から見る視点。要は鳥の眼と虫の眼を持つということだ。日本はもともと鎖国していた国である。ガラパゴス化しやすいのは当然だが、小さな世界の中だけで繁栄をエンジョイすることはもはやできない。今まで以上にグローバルな視点を意識することが大切である。

そうした視点を持つ人材を採用するために、これ以上真剣な会社は世の中にあるだろうかと思うくらい、グーグルは全力で採用に取り組んでいる。