ビッくらポン! の景品が来店動機にも

このときのキャンペーンでは、アプリ会員やSNSフォロワーを対象に、税込2000円以上会計で限定オリジナルクリアファイルを配布。20年9月、10月に行った第2弾では、限定コラボメニューも登場した。「ビッくらポン!」で人気キャラクターのラバーアクセサリーや缶バッジ、ぬいぐるみセット、マフラータオルが当たるとあって販促効果が表れた。

広報部の小山さんは「コラボ企画は第1弾開始の1年前から進めていましたが、ちょうどコロナ禍のステイホームの影響もあって『鬼滅の刃』ファンが増え、大人も含めて人気が爆発しました」と話す。その後、『鬼滅の刃』のコラボキャンペーンは第4弾まで続いた。

今年1月7日からは、LINE FRIENDSの人気キャラクターブランド「BT21」とタイアップしたキャンペーンを開催。限定恵方巻が登場したほか、「ビッくらポン!」の景品として「BT21 BABY」のキャラクターをあしらった缶バッチやフィギュア、ラバーマスコットを用意した。『鬼滅の刃』と「BT21」の共通点は、子供から大人まで幅広い世代に支持されるコンテンツであること。ビッくらポン! の景品は来店動機にもつながるため、担当者はアンテナをより高く張ってコラボ先を探しているという。

進化版の開発で集客力を強化

同社は、21年12月、グローバル旗艦店の3号店としてZ世代向けのコンセプト店舗「くら寿司原宿店」を開業した。クリエイティブディレクター佐藤可士和さんのプロデュースによる新店舗は、「世界一映える寿司店」を目指し、フォトスポットを満載したポップなデザインが特徴だ。

コロナ禍でテークアウトの売上は2倍に拡大した。次の課題は、店舗を訪れるお客をどう増やすか。原宿店はひとつの答えだろう。もちろんビッくらポン! も重要だ。

「景品の制作にはコストをかけています。基本である寿司の品質を保ったうえでの付加価値としてのサービスになりますが、そのコストは決して軽くありません。その理由には、ご来店いただけるお客さまにもっと楽しんでほしいという思いがあります」(小山さん)

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