私も弱い者を探して威張ったことがある

なぁOくんよ、私も一人で上京して、みじめな思いをし、かわいそうな境遇にもなったんよ。

東京は強いもんだらけで、私より弱いやつを探す方が困難じゃったわ。じゃけぇ、強いものから逃げ回って、といって弱い者を探して威張るのもますますみじめで自分がかわいそうになるだけじゃと、返り討ちにも遭うて実感できたんよ。

そいでな、がんばる弱い者たちの仲間にしてもらおう、強い者には無闇に媚びもせず、でも認められて正しくかわいがられようという戦略に変えたんじゃ。

オフィスで多様な同僚
写真=iStock.com/fizkes
※写真はイメージです

いま、まわりにばかにされていると思っている人へ

Oだけでなく宮本容疑者にも、誰かを喜ばせたり、それこそ弱きものを助けたり、捨て身で強い相手に挑んだことも、きっとあったはずだ。誰かの煌めく思い出の中にも、きっといる。

まずは、相手をばかにしたい、ばかにされたくない、と猛る気持ちを抑える前に、自分はばかにされている、という被害妄想の出力を弱めよう。

そして、楽しいことで笑って、どうにもならないことがあれば泣いていい。

多くの世の人は、楽しくて笑っている人をばかにはしない。本当につらくて泣いている人は、対等な意味でのかわいそうという声をかけてもらえるから。

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