「耳」から入ってくる情報にこそチャンスがある

時代を味方につけるためには、早期に時代の盛り上がりに気付くことが大切、ということはご理解いただけたと思います。では、その気付きを得るための情報は、どこから入ってくることが多いのでしょうか。

それは、ズバリ「耳」です。

現代はネットなどを通じて「目」から入ってくる情報が多いですが、それよりも「耳」から入ってくるほうが圧倒的にチャンスの確度が高くなります。特に、自分と違ったポジションの人から入ってくる情報はチャンスが満ちていることが多いです。

例えば、業界、地位、年齢層など、さまざまな意味で自分と違った人からの情報は、自分に気付きを与えてくれます。私が2019年にYouTubeに参入したのも、もともと10歳くらい年下の不動産会社の社長から話を聞いたことがきっかけでした。

モダンなオフィスでミーティング
写真=iStock.com/JGalione
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2018年は広く世の中に「YouTuber」という存在が認知された年で、2019年ごろから芸能人も参入して、市場が盛り上がってきている時期でした。その後、いろいろと人に会って調査を進めていると、どうやらGoogleはトップYouTuberに対して、月に数千万円という広告収益を支払っていることを知りました。

目から入ってくる情報はなぜダメなのか

そのとき「これは何かものすごいことが起きている」と確信しました。「時代がバグっている」需要と供給の強烈なミスマッチが起きていると感じた瞬間でした。振り返ってみれば、全国展開するきっかけになったお客さんからの声も「耳」からでした。

SNSやネットニュース、テレビなどなど、私たちは日々目を駆使して情報を得ています。ただ目から入ってくる文字の情報は、耳から生で入ってくる声の情報と異なり、温度感が伝わりづらいです。生で聞けば飛びつくような情報でも、目から入ってくる文字の情報だと、その重要度に気付かずに流れてしまうことも多いです。

そういった意味では、耳から人の声を通じて得られる情報には、温度や色合いがあり、細かなニュアンスを知ることができます。また、耳から聞く情報はある程度限られた人から得ることになるので、疑問や質問をその場で解消できることも多く、チャンスを得られる確度も高まります。