一生モノの習慣づくりにもなる!
——パパとしての経験がそのまま商品開発にも生かされてきたんですね。
【糸井】そうですね。たとえばリビングで使うとなると、電動鉛筆削りはあちこち持ち運べるコードレスがいいなとか。「消しゴムがない、赤鉛筆がない」と、毎日のように“ナイナイ事件”が頻発しているな、とか(笑)。
【樋口】“ナイナイ事件”を防ぐために生まれたのが、「ハコボート」。筆記具、工作道具、ノート、鉛筆削りなどをすべて収納できて、子供が片手で持ち運べるようになっています。
【糸井】タイマーや鉛筆削り、収納トレーなど、我々の商品は、機能だけを見れば、すでにオフィス用品、収納用品として使われているものも多いんです。それを子供が使いやすいようなリビング学習専用グッズとして再構築して、商品として提案していくことが大事なのかな、と。
【佐々木】だから、発表当時は「こんなものわざわざ出す意味ある? 普通のもの使えばいいやん」となかなか理解が得られないものもありました。たとえばタイマー。スマホにタイマー機能もついている時代にいる? って。でもスマホを隣に置いて集中できる子なんて、そうはいない。子供が操作しやすいように工夫して作っています。
親の実感をもとに開発していると、今の時代だからこそむしろシンプルでわかりやすい使い方のものが必要なんだ、と思いますね。文具という枠にとらわれず、子供の成長を応援するアイテムをこれからも商品化していきたいと思っています!
(構成=浦上藍子)