※本稿は、『プレジデントFamilyムック 医学部進学大百科 2022完全保存版』の一部を再編集したものです。
大きな出費は学費だけじゃない! 予備校代は高校3年間で200万円
2020年から、医学部の人気が復活の兆しを見せている。それに伴い、わが子を医学部に進学させるにあたっての相談も増加傾向にあるそうだ。
「家計の見直し相談センター」の代表である藤川太氏は医学部への進学費用について次のように語る。
「わが子の医学部受験に関する相談には、大きく分けて2パターンあります。一つは開業医の家庭で、子供が小さいうちから“この子の進学費用を用意したい”というパターン。もう一つは、子供が高校生くらいになって、医学部に行きたいと言い出したパターンです。後者の場合、貯める期間が短いため、資金準備が大変になります」
藤川氏によると、医学部を目指す場合、必要となる費用が多岐にわたるという。
「まず、入るまでにかかるお金です。私立中高に通っていれば、年間100万円近くの学費がかかります。そこに加えて予備校代が上乗せになります。大手予備校に通い、現役で受かってくれれば高校3年間で200万円程度で済みますが、浪人をした場合、さらに年間100万円かかります」
医学部専門予備校に通えば、現役で年間200万円以上、浪人なら年間400万円以上の学費が必要だ。
「予備校は“一年でも早く合格すれば、医師として働く年数が1年長くなる。トータルで見れば、浪人でお金を使ってもプラスになる”といった言い方をするかもしれません。確かに数十年単位の長い目で見れば回収できるかもしれませんが、親が現時点で高額な予備校代を負担するという大変さは変わりません」