年齢確認が緩いバーは未成年の格好のたまり場に
筆者は2021年10月下旬、界隈の最新事情を探るべく、トー横キッズが働いているというバーに潜入した。筆者以外は店員も客も、全員未成年に見える。店も仕切るような人物がいないのか、全体的にグダっとした印象を受けた。
カウンターで筆者の前に立った青年は、例に漏れずドンペンファッション(大手ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の公式キャラクターのドンペンがデザインされたTシャツ、パーカー、サンダルなどによるコーディネート)に身を包み、「20歳ってことにしておいてくださ~い」「とりあえずカラオケします?」「アゲっすね」と会話を盛り上げようと接客してくれた。
聞けば、店のオーナーは歌舞伎町でそこそこ有名なホスト。現在の歌舞伎町では、ホストがバーやシーシャバーをオープンすることは決して珍しくない。こうしたバーは深夜1時を回るとホストクラブの延長営業のようなかたちで、客やホストがなだれ込むこともある。接客する青年が、現在の懐事情を語ってくれた。
「PayPayのQRコードをSNSに貼っておくと、数百円から多いときは2万円とか送金されてくる。ファンたちは俺に認知してほしいってのがあるんじゃないですかね? だからバーにも来てくれる。接客とかじゃなくて、単に俺と話したいって感じっすね」
有名人に会いたい、認知されたいという欲求に加え、年齢確認が緩いバーは未成年の格好のたまり場になっているようだ。