上司の不安を払拭するため試行期間をつくる
確立した規定がない組織では、フレックス勤務を受け入れることに多くのマネジャーが二の足を踏む。上司のこうした不安は、自分の提案を試験的なものと位置づけることで和らげることができる。「混乱してめちゃめちゃになるのではないかと上司が心配しないよう、提案に試行期間を盛り込もう。上司には、部下の新しい働き方がうまくいくかどうかを確かめる期間が必要なのだ。そして、われわれの経験では、新しい働き方が優れていることはすぐに明白になる」と、ベイリンは言う。
フリードマンは『Total Leadership: Be a Better Leader,Have a Richer Life』で、職業生活にやんわりと柔軟性を持ち込むために利用できる9種類の試験的方法(遠隔就業から権限委譲まで)について述べている。最も重要な点は、自分のプランが恒久的なものではないことを上司に強く訴えることだ。両者が合意した柔軟なスケジュールがうまくいかないと双方が判断した場合には、別の方法を試すなり標準的な勤務形態に戻すなりするつもりだと説明しよう。
「うまくいかなければ、いつだって元の勤務形態に戻ることができる。だが、このような試行はたいていきわめてうまくいく」と、ベイリンは言う。