硬いものを食べられない人はとにかく良く噛む

唾液を増やす方法としては、飴やガムを口にするのもお勧めです。

噛み砕くガム
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「飴ちゃんいる?」と言って飴を勧めてくる人や、飴を絶えず持ち歩いている人がいます(特に関西のおばちゃんですが)。口の渇きを抑えるために飴が必需品になっているのです。ガムのほうが、歯周病のことも考えると効果的です。ただし、歯にひっつきやすいなどでガムが苦手な方もいらっしゃるでしょうから、そういった方は無理をせず飴を選びましょう。

硬いものを噛んで食べることも、同じように唾液を増やしてくれます。スルメが真っ先に思いつくかもしれませんが、スルメが食べられるのは歯が20本以上ある場合に限られます。それ以下の場合は、噛み切るのになかなか苦労します。煎餅でしたらいろんな硬さがありますから、ちょうどよい硬さを選ぶことができます。

普段の食事では、硬いものが減ってついつい軟らかいものが増えてきます。これまではキンピラゴボウであったものが、ひじきのおひたしに変わったり、軟らかめのものへとついつい変えていきます。噛む時に唾液が分泌されるので、軟らかいものを食べていたとしてもよく噛むという習慣が大切です。

でも、よく噛みましょうと言われても、実行し続けるのは難しいかもしれません。であれば、噛む回数を数えると効果的です。すると1、2回しか噛まずに飲み込んでしまっていることに気づき、「もっと噛まないとな」と思うことも増えます。これで、意識的に噛む回数を増やせます。

口呼吸ではなく鼻呼吸をすべき理由

呼吸の仕方も、口の乾燥に影響を与えます。あなたは今、鼻から息を吸っているでしょうか? 口から吸っているでしょうか? 口から息を吸うことが多いと、口臭がきつくなってしまいます。鼻から呼吸すれば、鼻を通ってから口、そして肺のほうへと空気が流れていきます。空気が乾燥していても、いったん鼻を通ることで空気に湿り気が生まれるので、口はあまり乾燥しません。

一方、口で呼吸してしまうと、空気が直接口に入ります。すると口が乾燥しやすく、口の中がネバネバとしてしまいニオイも強くなります。よって、普段から鼻呼吸を心がけるとよいです。

とはいっても、私もついつい口から呼吸をしてしまいます。アレルギー性鼻炎のせいか、鼻が詰まって口から息をしてしまうのです。アレルギーは薬などでちゃんと対応すれば、鼻から息が吸いやすくなります。

それ以外にも、興奮したりイライラしたりすると、口から呼吸をしてしまいます。そういう時こそ、意識的に鼻からお腹の中いっぱいに息を吸って口から吐きます。最初は慣れないですが、慣れてくると無意識にできてきます。