上司から人事相談を受けたら
意思表明をすれば何らかのリアクションが返ってくる。「10カ月連続なんて当たり前」と、否定される可能性もあります。言われて初めて「うわっ、そうなんだ。もう10カ月連続なんて言えないんだ」と学習する。そこで、11カ月にしようとか、20カ月連続をやろうという意識が芽生えて、成果を出そうという心理になるのです。
評価に不満を持つほとんどの人が、自分が認めてもらえない「イライラ」や「しらけ」を上司に表明していません。
私も面談で不満を感じていそうな社員に投げかけをすることがあります。「周囲が自分を評価してくれないと感じるなら、まずは一度言ってみたら?」と。言ってみることで何かが変わるはずです。
とはいえ、口にしたら最後、永久に評価されなくなる、とてもじゃないが言えない、という職場もあるでしょう。上司への意思表明が難しいなら「メンター」を探しましょう。ダメ出ししてくれる先輩を持つのです。他部署の先輩でもいいし社外の先輩でもいい。ナナメの上下関係をつくること。社内のほうがファーストステップとしていいと思います。「評価されない」とこぼす人ほど、実は社内人脈が弱い。同期と不満を言い合っても決断経験値は上がりません。ナナメ上のメンターにダメ出ししてもらい、変化のきっかけになってもらうのです。
私は社外で、自分が先輩と尊敬している人に相談をしています。役員クラスになると上司は社長しかいませんので、自分の視野を意識的に広げる必要があります。ナナメ上の先輩に話して、ガツンとダメ出しをされ、「俺ってなんて小さかったんだろう」と感じる場をつくっています。
日頃から成長角度を上げるきっかけをくれる人脈を意識して広げないと、リスク許容度は狭くなってしまいます。