性格テストは自分を知る第一歩

世の中には、なかなか変われない人とサッと変われる人がいる。そして変われない人が前例を踏襲しやすい。実はこのようにタイプが分かれるメカニズム自体は、脳科学的にはまだはっきりと解明されていない。「ドーパミン」という言葉を聞いたことがあるだろうか。おもしろいことを実行しようとすると、快感というご褒美を与えてくれる神経伝達物質である。これが大脳皮質から出ると新しいことに挑みたくなるという流れは、ある程度わかっているが、何をどうすればそのような種類のドーパミンが出てくるのかはわかっていない。その仕組みは謎に包まれているのである。

しかし、メカニズムはともかくとして、変われない人と変われる人の違いが性格に起因していることは確かである。人間の性格には生まれつき決まっているものと学習によって獲得するものがあるといわれている。変われるタイプと変われないタイプの違いは、このうちの先天的な性格が主に関係している。なかでも新しもの好きの「新奇性探究性格」が強いか、それとも保守的で慎重な「損害回避性格」が強いかが大きく関わっているのだ。