IQの上昇による効果か

2000年代の子どものほうが、なぜ昔の子どもたちよりも長く我慢することができたのか? という原因について、この研究チームではいくつか推測をしています。そのうちの一つが、現代の子どものほうが、昔の子どもに比べてIQが高いから、というものです。

実は、1984年に、ニュージーランドのオタゴ大学のジェームズ・フリン教授が、「1978年のIQは1932年に比べて13.8ポイント高くなっており、IQは、1年あたり0.3ポイント、10年ごとに3ポイント上昇している」という研究論文を発表しました。このようなIQの増加は、ニュージーランドのこの研究だけではなく、世界のさまざまなところでその後報告されています。その為この現象は、発見した教授の名前をとって、「フリン効果」とも呼ばれています。

なぜIQが上昇したのかという理由については、まだ議論がされており結論がないのですが、急速に発達する技術進歩やグローバリゼーションなどの環境変化が原因とも考えられています。

少女と科学技術の概念
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早期教育の効果

また、もう一つの可能性として、早期教育の充実を挙げています。ただしここでいう早期教育とは、早期の英才教育などということではなく、幼稚園通いのような現代の日本においては、ある程度当たり前になっているような、就学前の教育のことを指します。アメリカでは1968年に15.7%だった3~4歳という就学前に教育を受ける割合が2000年までに50%を超えるようになっていることなどから、小さいうちから自制心を育てることの重要性を学んでいるからとしています。