[家庭料理]いずみ

――心まで満たされる懐かしきおふくろの味

●店主・佐々木美智子さんの愛情あふれる“おふくろの味”を求めてやってくる人々で、朝までにぎわっている。メニューのほとんどが500~700円と手頃。どれもボリュームたっぷりで、若者にも大人気。

●東京都練馬区東大泉2-7-5 TEL.03-3923-7185 営業時間/平日17:00~翌8:00、土曜17:00~翌日昼頃 日休 カード不可 カウンター11席、小上がり8席

1.女性客の大半がレシピを尋ねるという絶品のポテトサラダ。粗くつぶしたじゃがいもの、素朴な味わいが感涙もの。玉ねぎの辛味がいいアクセントになり、全体を引き締めている。マカロニサラダとセットで600円。
 2.焼きめし(700円)。赤いウインナーが郷愁を誘う。醤油と胡椒、かつお節だけのシンプルな味付けながら、奥深い味わい。後を引くおいしさで、1.5人前はありそうな量だが、飲んだ締めにもペロリと食べられる。
 3.丸々と太って脂ののった、新サンマ(600円)。
 4.大根厚揚煮(700円)。かつおと昆布のだしがしっかりとしみている。特にちくわが佐々部さんの好物。佐々部さんのお勧めはほかに、ナスピーみそ炒め、豚ステーキ、がんも煮など。

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――短編フィルムを肴に映像を愛する人々が熱く語らう店

●佐々部さんと皆川さんはドラマ「北の国から」以来の付き合い。店名の由来である競馬も共通の趣味だ。店内の大きなモニターでは、皆川さんや常連客の自主制作映像が上映されている。

●東京都渋谷区神宮前1-21-15 ナポレ原宿ビルB1F TEL.03-3475-5400 営業時間/18:30~24:00 日・祝休 カード可 カウンター6席、BOX13席

TV局の腕利きビデオエンジニアだった皆川慶助さんが、引退後に開いた店。彼を慕って若き映像作家たちが夜な夜な集う。

1.左からマルガリータ、自家製サングリア、チャイナブルー(各850円)。ドリンク類はその他各種。
 2.本日のまかない料理(900円)。料理担当の長嶋智子さんの出身地・西伊豆から知り合いの漁師が送ってくれる材料で、その日のメニューが決まる。写真はサザエ。なんと、アワビが登場する日も。後ろの「みながわ」という酒は、皆川さんが昔手がけたドラマの小道具(飲めません)。
 3.ウインナー盛り合わせと、日替わりパスタ。どちらもボリュームたっぷり。ともに900円。
 4.こちらも本日のまかない料理、豚の角煮。ほかにも、バーには珍しい、手の込んだガッツリ系の料理が多数。

(構成・文=面澤淳市 撮影=kuma*)